前走からの間隔と勝率の関係 — 芝・ダート別、クラス別の集計

前回の記事では年間の出走数と勝率の関係を見ました。今回は1走ごとの「前走からの間隔」に注目し、どのくらいの間隔で出走した馬が勝ちやすいかを集計しました。

集計対象は2021〜2025年のJRA平地レースで、前走がある出走のみを対象としています(新馬戦は初出走のため除外)。間隔は前走日からの日数をもとに週単位でグループ化しています。

全体の傾向

レース間隔出走数勝率複勝率
1週以内4,5135.21%17.95%
2週23,0746.60%21.43%
3週34,0187.82%24.40%
4週26,0538.26%25.04%
5週13,8717.70%23.06%
6〜7週20,9557.62%22.09%
8〜9週20,6557.82%22.52%
10〜12週23,9237.47%21.49%
13〜25週29,2296.69%19.11%
26週以上8,4645.20%14.90%

前走からの間隔と勝率(5年平均)

勝率が最も高いのは中4週(8.26%)で、中3〜4週あたりがピークです。JRAの開催は基本的に土日で、中2〜4週での出走が最も多い区間でもあります。

間隔が短すぎる1週以内は5.21%と低く、疲労の影響が出ていると考えられます。逆に間隔が空きすぎても勝率は下がり、26週以上(半年以上)では5.20%まで落ちます。

5〜12週の範囲は7.5〜7.8%でほぼ横ばいです。中3〜4週のピークを過ぎた後も、3か月程度までは大きくは落ちません。

芝とダートの違い

芝とダートで間隔の影響を比較します。

レース間隔芝 勝率ダート 勝率
1週以内4.55%5.79%
2週6.08%6.99%
3週7.31%8.21%
4週7.99%8.49%
5週7.60%7.80%
6〜7週8.02%7.23%
8〜9週8.61%7.07%
10〜12週8.18%6.76%
13〜25週7.40%6.03%
26週以上5.98%4.60%

芝・ダート別 前走間隔と勝率(5年平均)

ダートは中4週がピーク(8.49%)で、間隔が空くほど勝率が下がります。中6週以降は7%を下回り、比較的短い間隔で使うほうが好成績です。

芝は中4週(7.99%)と中8〜9週(8.61%)に2つの山があり、その間の中5週(7.60%)で一度下がっています。中3〜4週はレースの勘が残った連戦組のピーク、中6週以降は短期放牧明けでリフレッシュした馬が含まれると考えると、この二峰性の説明がつきます。中5週は連戦にしてはやや間が空き、放牧明けにしては短い中途半端な間隔で、どちらの効果も得にくい区間なのかもしれません。

ダートにはこの二峰性がなく、中4週以降は一貫して下がっていきます。ダートでは放牧によるリフレッシュ効果よりも、実戦の間隔を詰めることのほうが成績に結びつきやすいようです。

クラス別の傾向

クラスによっても適切な間隔が異なります。

クラス2週以内3〜4週5〜9週10〜25週26週以上
新馬・未勝利6.84%8.43%7.19%5.66%5.23%
1勝クラス6.39%7.95%8.36%7.95%6.19%
2勝クラス5.52%8.18%8.17%7.99%6.27%
3勝クラス4.70%7.62%7.32%7.31%5.64%
オープン4.53%4.96%7.68%7.65%7.70%

クラス別 レース間隔と勝率(5年平均)

新馬・未勝利〜3勝クラスまでは中3〜4週がピークという共通した傾向があります。

オープンクラスは傾向が異なり、中2週以内だと4.53%、中3〜4週でも4.96%と低い勝率です。中5週以上で7.65〜7.70%に上がり、間隔を空けたほうが成績が良くなります。GIを勝つような実力馬はレース数を絞って間隔を空けて使われることが多く、結果として間隔の長いグループに強い馬が集まりやすいことが影響していると考えられます。

年齢別の傾向

年齢ごとに間隔と勝率の関係を見ます。

年齢2週以内3〜4週5〜9週10〜25週26週以上
2歳5.72%8.11%9.98%7.74%
3歳7.69%9.10%8.39%7.85%6.92%
4歳6.48%9.07%8.73%7.93%5.98%
5歳4.39%5.51%5.69%5.35%3.83%
6歳2.93%3.12%3.95%3.79%2.50%
7歳2.24%2.04%3.09%2.62%1.36%

2歳の26週以上は23走のみのため省略しています。

年齢別 レース間隔と勝率(5年平均)

2歳は中5〜9週(9.98%)が最も高く、3〜4歳とはピークの位置が異なります。2歳馬は成長途上で、間隔を空けて成長を待ってから出走させたほうが結果が出やすいようです。

3〜4歳は中3〜4週がピーク(9%台)で、全体の傾向と一致します。中5〜9週でも8%台を維持しており、間隔による勝率の落ち幅が小さい年齢です。

5歳以降は全体的に勝率が下がりますが、間隔の影響パターンは共通しています。中5〜9週がピークで、短い間隔ほど勝率が低くなる傾向です。年齢を重ねた馬にとっては、ある程度の間隔を確保することがより重要になっているといえそうです。

前走着順との組み合わせ

前走の着順と間隔を組み合わせた勝率です。

前走着順2週以内3〜4週5〜9週10〜25週26週以上
前走1着9.86%11.32%12.64%11.61%9.88%
前走2〜3着16.31%16.75%19.05%18.64%11.24%
前走4〜5着7.08%8.48%11.01%11.16%8.32%
前走6〜9着3.53%4.13%5.38%5.65%3.65%
前走10着以下1.42%1.92%2.84%3.09%2.39%

前走の着順が良いほど勝率が高いのは当然ですが、間隔との関係を見ると、どの着順グループでも中5〜25週の中間的な間隔が最も勝率が高くなっています。

前走1着の馬は勝率9.86〜12.64%ですが、前走2〜3着の馬(16.31〜19.05%)より低い数値です。前走で勝った馬はクラスが上がって相手が強くなるため、その影響が大きいと思われます。

前走10着以下でも、10〜25週の間隔を空けると3.09%まで回復します。2週以内の1.42%と比べれば2倍以上で、不振の後は間隔を空けたほうが巻き返しやすい傾向が読み取れます。

まとめ

  • 全体では中3〜4週の勝率が最も高い(約8%)。間隔が短すぎても長すぎても勝率は下がる
  • 芝は中8〜9週がピークで、間隔を空けても勝率が維持される。ダートは中4週がピークで、間隔が空くほど下がる
  • オープンクラスは中5週以上が好成績で、下級条件とは適切な間隔が異なる
  • 2歳は中5〜9週がピークで、成長を待つ間隔が有効。5歳以降も短い間隔より中5〜9週のほうが好成績
  • 前走の着順が悪かった馬ほど、間隔を空けたほうが巻き返しやすい

本記事の集計は、原則として 2021〜2025 年の JRA レースの公開データに基づいています。集計条件や計算式は記事中に明記していますが、データの集計や解釈に誤りがある可能性もありますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。

本記事は馬券の購入を推奨・助言するものではありません。詳しくは About および プライバシーポリシー をご覧ください。

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