1番人気の勝率はどのくらいかでは、1番人気の勝率が約33%であることを確認しました。しかし同じ1番人気でも、単勝1.2倍の圧倒的な支持を受けた馬と、4倍台で辛うじて1番人気の馬では、期待される勝率はかなり違うはずです。
ここでは最終の単勝オッズを区間に分けて、勝率・複勝率・回収率を調べてみました。
集計条件
- 対象期間: 2021〜2025年のJRA平地レース(障害レースを除く)
- 1番人気の馬のみを対象
- 最終の単勝オッズで区間に分けて集計
オッズ帯別の勝率

| オッズ | レース数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|---|
| 1.0〜1.4倍 | 751 | 68.8% | 92.4% | 89.7% |
| 1.5〜1.9倍 | 3,063 | 46.2% | 78.9% | 79.2% |
| 2.0〜2.4倍 | 3,578 | 36.2% | 69.8% | 79.5% |
| 2.5〜2.9倍 | 3,690 | 29.7% | 62.8% | 79.9% |
| 3.0〜3.4倍 | 2,666 | 25.0% | 55.7% | 79.1% |
| 3.5〜3.9倍 | 1,652 | 22.5% | 50.8% | 82.4% |
| 4.0〜4.9倍 | 1,064 | 18.0% | 44.8% | 77.3% |
| 5.0倍以上 | 134 | 9.0% | 35.1% | 47.4% |
オッズが低いほど勝率が高いのは当然ですが、その差は想像以上に大きいです。1.0〜1.4倍の馬は約7割が勝ち、複勝率は92.4%とほぼ馬券圏内に来ています。一方、4.0倍以上になると勝率は2割を切り、「1番人気」という肩書きだけでは心もとない数字です。
レース数の分布を見ると、2.0〜2.9倍の帯が最も多く全体の約4割を占めています。1番人気の「典型的なオッズ」はこのあたりで、勝率は30〜36%。前回の記事で確認した全体平均33.5%とも整合します。
回収率はどうか

回収率に注目すると、1.5〜3.9倍の帯では79〜82%とほぼ横ばいです。オッズが高くなれば当然1回あたりの払戻が大きくなりますが、その分だけ勝率が下がるので、結果的に回収率は同程度に収束しています。
例外は両端です。1.0〜1.4倍は89.7%とやや高く、単勝の払戻率80%を上回っています。オッズが低すぎて旨味が薄いと感じた人が購入を避けた結果、オッズが実力ほど下がりきっていない可能性があります。逆に5.0倍以上は47.4%と低い数字ですが、5年間で134件とサンプルが少なく、年ごとのブレも大きいため参考程度に見てください。
低オッズ帯を0.1倍刻みで見る
回収率が高い1.4倍以下をもう少し細かく見てみます。
| オッズ | レース数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|---|
| 1.1倍 | 81 | 82.7% | 95.1% | 91.0% |
| 1.2倍 | 110 | 69.1% | 92.7% | 82.9% |
| 1.3倍 | 215 | 69.3% | 94.4% | 90.1% |
| 1.4倍 | 345 | 65.2% | 90.4% | 91.3% |
| 1.5倍 | 466 | 53.6% | 82.4% | 80.5% |
| 1.6倍 | 419 | 52.7% | 82.8% | 84.4% |
| 1.7倍 | 703 | 46.7% | 79.9% | 79.3% |
| 1.8倍 | 719 | 41.7% | 77.5% | 75.1% |
| 1.9倍 | 756 | 41.7% | 75.1% | 79.2% |
1.1〜1.4倍台はすべて回収率が80%を超えています。特に1.4倍台は勝率65.2%と1.1倍台(82.7%)より低いものの、1回の勝ちで返ってくる金額が大きいため、回収率は91.3%と最も高くなっています。
1.5倍を境に回収率は80%前後まで下がり、1.7倍以降は80%を割ることが多くなります。1.5倍を切るほどの低オッズでは旨味が薄いと感じて購入を避ける人が多く、その分オッズが実力ほど下がりきらないのかもしれません。
年別に見ても、1.4倍以下の回収率は5年連続で80%を上回っており、安定しています。
| 年 | レース数 | 勝率 | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|
| 2021 | 114 | 71.1% | 93.7% |
| 2022 | 167 | 70.1% | 92.5% |
| 2023 | 134 | 64.2% | 83.7% |
| 2024 | 175 | 72.0% | 92.5% |
| 2025 | 161 | 66.5% | 86.0% |
※ なお、1.0倍は集計期間中に0件でした。
クラス別に見る
同じオッズ帯でもクラスによって勝率は変わるのか、確認してみます。
| オッズ | 全体 | 新馬 | 未勝利 | 1勝 | 2勝 | 3勝 | OP |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1.0〜1.4倍 | 68.8% | 70.4% | 67.7% | 65.9% | 80.2% | 73.3%* | 57.6%* |
| 1.5〜1.9倍 | 46.2% | 38.9% | 44.4% | 48.5% | 54.4% | 44.7% | 42.0% |
| 2.0〜2.4倍 | 36.2% | 37.5% | 35.0% | 37.0% | 39.6% | 35.1% | 30.8% |
| 2.5〜2.9倍 | 29.7% | 26.5% | 30.8% | 30.3% | 29.7% | 30.9% | 25.6% |
| 3.0〜3.4倍 | 25.0% | 30.9% | 24.1% | 25.1% | 26.3% | 21.6% | 22.6% |
| 3.5〜3.9倍 | 22.5% | 27.2% | 20.7% | 25.4% | 23.7% | 21.9% | 15.0% |
| 4.0〜4.9倍 | 18.0% | 23.8% | 15.7% | 17.5% | 16.3% | 18.9% | 20.3% |
| 5.0倍以上 | 9.0% | 28.6%* | 5.0%* | 13.5%* | 9.5%* | 0.0%* | 5.6%* |
※ 青 = 全体平均以上、赤 = 全体平均未満。* はレース数50件未満の参考値
2勝クラスの低オッズ帯が目を引きます。1.4倍以下で80.2%、1.9倍以下でも54.4%と全体平均を大きく上回っています。逆にオープンは低オッズ帯でも平均を下回り、1.4倍以下で57.6%にとどまっています。
オッズ帯とクラスの掛け合わせによってはサンプルが少ないセルもあるため、個々の数字よりも全体の傾向として参考にするのがよさそうです。
まとめ
同じ1番人気でも、オッズによって勝率は68.8%から9.0%まで大きく異なります。1番人気を一括りにせず、オッズの水準を見て判断することが重要です。
クラス別に見ると、特に低オッズ帯で差が出ています。2勝クラスの1.4倍以下は80.2%と高い一方、オープンは57.6%にとどまります。
回収率の面では、1.5〜3.9倍の範囲はおおむね一定で、オッズの高低で有利・不利はあまりありません。ただし1.4倍以下に限ると回収率は82〜91%と高く、5年連続で払戻率80%を上回っています。一方、5.0倍以上はサンプルが少なく年ごとのブレが大きいため、現時点では明確な傾向とは言い切れません。
本記事の集計は、原則として 2021〜2025 年の JRA レースの公開データに基づいています。集計条件や計算式は記事中に明記していますが、データの集計や解釈に誤りがある可能性もありますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。
本記事は馬券の購入を推奨・助言するものではありません。詳しくは About および プライバシーポリシー をご覧ください。
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