ルメール騎手はJRAを代表するトップジョッキーです。2025年の騎手成績を振り返るで見たように、勝率は他の騎手を大きく引き離しています。
では、ルメール騎手の単勝をとにかく買い続けたら儲かるのか。直近3年(2023〜2025年)のデータで検証してみます。
ルメール騎手の単勝を買い続けた結果
| 年 | 騎乗数 | 勝利 | 勝率 | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | 665 | 165 | 24.8% | 75.7% |
| 2024 | 589 | 176 | 29.9% | 73.6% |
| 2025 | 520 | 140 | 26.9% | 73.8% |
| 合計 | 1,774 | 481 | 27.1% | 74.5% |
勝率は毎年25〜30%で、4回に1回以上は勝っています。しかし回収率は74.5%。100円賭けるごとに平均で約74円しか返ってきません。
単勝の払戻率は80%なので、ルメール騎手の回収率は払戻率をさらに5%以上も下回っています。勝率が高いのに、なぜ回収率が低くなるのでしょうか。
人気帯別に見る
ルメール騎手の成績を人気帯別に分解してみます。
| 人気帯 | 騎乗数 | 勝率 | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|
| 1番人気 | 874 | 38.7% | 76.4% |
| 2番人気 | 426 | 22.1% | 86.2% |
| 3番人気 | 194 | 16.0% | 81.1% |
| 4〜6番人気 | 225 | 8.0% | 57.2% |
| 7番人気以下 | 55 | 0.0% | 0.0% |
まず目を引くのは、騎乗馬の49.3%が1番人気という点です。約半数のレースで1番人気に推されており、それだけ有力馬に乗る機会が多いことを示しています。
1番人気のとき
ルメール騎手が1番人気のときの勝率は38.7%で、1番人気の全騎手平均(33.6%)を上回っています。やはり平均よりも高い確率で勝ってくれます。
しかし回収率は76.4%で、全騎手平均の79.2%を下回っています。
つまり「確かに平均より勝つが、オッズが平均以上に低いため、回収率ではむしろ損をしている」ということです。ルメール騎手というだけで馬券が売れるため、オッズが必要以上に押し下げられているのかもしれません。
1番人気以外のとき
2〜3番人気のときは回収率が80%を超えており、むしろ妙味がある水準です。特に2番人気での86.2%は、払戻率を上回る数字です。
2番人気での回収率が86.2%と高いのは興味深いところです。馬の実力で1番人気に負けていても、ルメール騎手がその差を覆しているのかもしれません。
一方、7番人気以下では55回騎乗して0勝です。ただ、ルメール騎手ほどの騎手が7番人気以下になるということは、馬自体にそれだけの事情があるということでもあります。勝てなくても無理はありません。
なぜ勝率が高いのに回収率が低いのか
要するに、ルメール騎手が人気すぎるのだと思います。これだけの勝率を見れば人気になるのも頷けますが、その結果として馬の実力以上に馬券が売れてしまい、オッズが下がりすぎているのではないでしょうか。
大穴馬券は割に合わないで取り上げた本命-大穴バイアスでは、人気薄の馬券が過剰に買われていることを確認しました。ルメール騎手の場合はその逆で、本命側がさらに過剰に買われてしまっています。
「ルメール騎手が乗っているから買う」というファンが多いほど、勝ったときの配当は小さくなり、回収率は下がります。これは騎手の実力の問題ではなく、馬券の売れ方による結果です。
ルメール騎手が優れた騎手であることはデータが証明しています。ただ、勝率が高いことと馬券として得であることは、まったく別の話です。むしろ2〜3番人気のときのほうが回収率では有利という結果は、馬券の買い方を考えるうえで参考になるかもしれません。
本記事の集計は、原則として 2021〜2025 年の JRA レースの公開データに基づいています。集計条件や計算式は記事中に明記していますが、データの集計や解釈に誤りがある可能性もありますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。
本記事は馬券の購入を推奨・助言するものではありません。詳しくは About および プライバシーポリシー をご覧ください。
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