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騎手のクラス別勝率 — 上のクラスで強い騎手は誰か

本日(2026年6月14日)の宝塚記念で武豊騎手が見事勝利しました。先週の安田記念に続くG1連勝です。武豊騎手といえば大一番での勝負強さが印象的です。

条件別に見る騎手の勝率では芝・ダートや距離帯、競馬場ごとの騎手勝率を比較しました。今回はクラス別に掘り下げて、上のクラスで強い騎手と下級条件で強い騎手の違いを見てみます。

対象は2021〜2025年のJRA平地全レースです。勝率は「勝利数 ÷ 騎乗数」で計算しています。

トップ10騎手のクラス別勝率

5年間の勝利数上位10名のクラス別勝率です。

騎手全体新馬未勝利1勝2勝3勝オープンG1
川田 将雅27.0%27.3%30.2%29.5%28.5%21.5%20.9%14.9%
C.ルメール25.1%26.8%27.7%27.0%23.7%20.4%20.4%22.7%
戸崎 圭太15.7%16.8%17.8%16.4%15.2%11.9%12.1%8.2%
横山 武史14.7%13.2%18.5%13.8%15.5%11.0%9.1%7.7%
松山 弘平14.2%13.6%16.1%14.4%14.1%11.5%11.9%4.4%
坂井 瑠星13.9%14.6%14.8%14.5%14.2%13.1%9.8%8.7%
武 豊13.9%15.1%17.4%13.1%15.6%7.9%10.9%7.7%
岩田 望来12.2%10.8%12.7%13.4%13.3%13.0%7.6%1.4%
横山 和生11.6%12.8%11.6%14.1%9.6%11.6%7.8%8.2%
鮫島 克駿9.2%9.2%10.3%9.7%8.2%7.5%7.3%0.0%

クラスが上がるにつれて各騎手の勝率がどう変化するか、グラフにすると一目でわかります。

トップ10騎手のクラス別勝率

ほとんどの騎手はクラスが上がるにつれて勝率が下がっていますが、その落ち方に個性が出ています。なお、オープンの数字にはG1も含まれています。

川田将雅騎手とルメール騎手は未勝利で27〜30%、オープンでも20%台を維持しており、どのクラスでも突出した成績です。G1ではルメール騎手が22.7%と川田騎手(14.9%)を大きく上回っており、最高峰のレースで一段と強さを発揮しています。

戸崎圭太騎手も未勝利17.8%からオープン12.1%と、落ち幅が比較的小さく安定しています。

一方、横山武史騎手は未勝利で18.5%と高いもののオープンでは9.1%に下がっており、落差が大きい騎手の一人です。武豊騎手も3勝クラスで7.9%まで落ちる一方、オープンでは10.9%に戻っており、クラスごとの波があります。

松山弘平騎手はオープン11.9%と安定していますが、G1では4.4%にとどまります。岩田望来騎手も71回のG1騎乗で1勝のみ(1.4%)と、G1での勝率は大きく下がっています。

オープンクラスに強い騎手

オープンクラスでの勝率ランキングです。100騎乗以上の騎手を対象としています。

順位騎手騎乗数勝利勝率
1川田 将雅4449320.95%
2C.ルメール4529220.35%
3福永 祐一1982914.65%
4戸崎 圭太4865912.14%
5松山 弘平4795711.90%
6武 豊4314710.90%
7坂井 瑠星388389.79%
8北村 友一283269.19%
9横山 武史441409.07%
10岩田 康誠362328.84%

川田騎手とルメール騎手がともに20%超で、3位以下を大きく引き離しています。オープンクラスの全体平均勝率は7.02%なので、この2人は平均の約3倍という計算です。

福永祐一騎手(2023年引退)は198騎乗ながら14.65%で3位に入っています。

G1に強い騎手

G1レースでの勝率ランキングです。20騎乗以上の騎手を対象としています。

順位騎手騎乗数勝利勝率複勝率
1C.ルメール972222.68%52.58%
2C.デムーロ24416.67%45.83%
3福永 祐一38615.79%34.21%
4川田 将雅941414.89%34.04%
5D.レーン30310.00%36.67%
6吉田 隼人3239.38%34.38%
7坂井 瑠星6968.70%24.64%
8戸崎 圭太7368.22%24.66%
9横山 和生4948.16%16.33%
10武 豊9177.69%23.08%

ルメール騎手の22.68%が際立っています。97騎乗中22勝、複勝率も52.58%と半分以上のG1で3着以内に入っています。G1全体の平均勝率が6.03%(115レース、延べ1,907騎乗)なので、約3.8倍という数字です。

川田騎手はオープン全体では20.95%でルメール騎手と並んでいますが、G1に限ると14.89%と差が開きます。オープンの非G1レースでの安定した勝率がオープン全体の数字を押し上げていると言えそうです。

デムーロ騎手(C.デムーロ)は24騎乗と少ないものの16.67%で2位。福永祐一騎手も38騎乗で15.79%とG1での強さが光ります。

武豊騎手は91騎乗で7勝(7.69%)と、直近5年のデータだけを見ると突出した数字ではありません。ただ、集計期間外になりますが2017年にはキタサンブラックでG1を4勝しており、通算G1勝利数は歴代最多です。今回の宝塚記念・安田記念の連勝のように、大舞台での勝負強さは数字以上のものがあるのかもしれません。

吉田隼人騎手は32騎乗で3勝(9.38%)と、オープン全体では上位10名に入っていないものの、G1ではしっかり結果を残しています。

新馬戦に強い騎手

新馬戦は初出走の馬が走るため、馬の能力が未知数です。騎手の判断力や馬を動かす技術が結果に影響しやすいクラスと言えるかもしれません。100騎乗以上の騎手を対象としています。

順位騎手騎乗数勝利勝率
1川田 将雅2456727.35%
2C.ルメール40010726.75%
3福永 祐一1553522.58%
4北村 友一1603220.00%
5戸崎 圭太4046816.83%
6武 豊2794215.05%
7浜中 俊1372014.60%
8坂井 瑠星3435014.58%
9松山 弘平4946713.56%
10横山 武史3875113.18%

ここでも川田騎手とルメール騎手が27%前後で1位・2位です。新馬戦の全体平均は7.66%なので、3.5倍以上の勝率ということになります。もちろん、有力厩舎から素質の高い馬を任されやすいという面もあるでしょう。

北村友一騎手が160騎乗で20.00%と4位に入っているのが目を引きます。

未勝利戦に強い騎手

未勝利戦は全レースの約36%を占める最大のカテゴリです。200騎乗以上の騎手を対象としています。

順位騎手騎乗数勝利勝率
1川田 将雅62518930.24%
2C.ルメール85523727.72%
3横山 武史1,20922418.53%
4戸崎 圭太1,09319517.84%
5福永 祐一3846817.71%
6武 豊69512117.41%
7松山 弘平1,25920316.12%
8坂井 瑠星1,09816314.85%
9横山 典弘3965714.39%
10藤岡 佑介6138413.70%

川田騎手は30.24%で、未勝利戦で約3回に1回勝っている計算です。騎乗数を見ると横山武史騎手(1,209騎乗)や松山弘平騎手(1,259騎乗)が多く、勝利数の積み重ねではこの層が大きな役割を果たしています。

クラスが上がっても勝率が落ちにくい騎手

未勝利とオープンの両方で200騎乗以上ある騎手を対象に、未勝利からオープンへの勝率の変化幅を見てみます。

騎手未勝利オープン
岩田 康誠8.77%8.84%+0.07
北村 友一10.55%9.19%-1.36
池添 謙一8.72%7.16%-1.56
西村 淳也10.02%7.46%-2.56
鮫島 克駿10.30%7.27%-3.03
松山 弘平16.12%11.90%-4.22
坂井 瑠星14.85%9.79%-5.06
戸崎 圭太17.84%12.14%-5.70
C.ルメール27.72%20.35%-7.37
川田 将雅30.24%20.95%-9.29
横山 武史18.53%9.07%-9.46

岩田康誠騎手は未勝利8.77%、オープン8.84%とほぼ変わらず、クラスに関係なく安定した成績です。北村友一騎手や池添謙一騎手も落ち幅が小さく、上のクラスでも力を発揮しています。

川田騎手とルメール騎手は差の絶対値こそ大きいですが(-9.29、-7.37)、オープンで20%台を維持しているので「落ちている」というよりは「未勝利が高すぎる」と見たほうが正確です。

横山武史騎手は未勝利18.53%からオープン9.07%と9.46ポイントの低下で、今回の対象騎手の中では最も差が大きくなっています。騎乗数が多い(オープン441騎乗)ので、有力馬以外にも幅広く騎乗していることが影響していると考えられます。

まとめ

騎手の勝率はクラスによって大きく変わります。

  • 川田将雅・C.ルメール: 全クラスで圧倒的。オープンでも20%超を維持。G1ではルメール騎手が22.68%と頭一つ抜けている
  • 戸崎圭太・松山弘平: クラスが上がっても大きく崩れず、安定感がある。松山弘平騎手はG1では4.4%にとどまる
  • 横山武史: 未勝利では上位だが、オープンでの落差が大きい
  • 岩田康誠・北村友一: 勝率自体は控えめだが、クラス間の落差が小さく上位クラスで信頼できる
  • 坂井瑠星: 3勝クラスまでは安定。G1でも8.70%と平均を上回っている

全体の勝率だけでは見えない、クラスごとの「得意・不得意」があります。特にG1での成績はオープン全体とも異なる傾向を示しており、舞台が大きくなるほど騎手間の差が広がるようです。

本記事の集計は、原則として 2021〜2025 年の JRA レースの公開データに基づいています。集計条件や計算式は記事中に明記していますが、データの集計や解釈に誤りがある可能性もありますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。

本記事は馬券の購入を推奨・助言するものではありません。詳しくは About および プライバシーポリシー をご覧ください。

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