ダートの枠順による有利不利を競馬場×距離で掘り下げる

枠順の有利不利では、ダート全体で外枠がやや有利であることを確認しました。芝スタートのダートでは、芝スタートに注目して競馬場別に検証しました。

今回は視点を変えて、各競馬場のダートコースについて、枠番ごとの勝率(単勝率)と複勝率を距離別に並べてみます。対象は2021〜2025年のJRA平地ダートレースのうち、各競馬場でレース数の多い上位3距離(150レース以上)です。凡例の★は芝スタートのコースを表し、グラフでも太線で描いています。

東京競馬場

東京競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

1600m(芝スタート)の外枠有利が際立っています。1枠の複勝率16.8%に対し8枠が25.0%と、8ポイント以上の差があります。単勝率も1枠5.0%→8枠8.4%です。

一方、1400mと2100m(いずれもダートスタート)はフラットで、枠番による方向性は見られません。東京ダートの外枠有利は1600mに集中していると言えそうです。

中山競馬場

中山競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

1200m(芝スタート)・1800mともに、1枠から8枠に向かって右肩上がりの傾向です。

1800mは1枠の複勝率16.8%から8枠の23.5%まで、ほぼ直線的に上がっています。単勝率も8枠が9.0%と最も高い値です。1200mも同様の傾向で、6〜8枠の複勝率が21%前後で並んでいます。

阪神競馬場

阪神競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

1200mと1400m(芝スタート)は外枠有利が明確で、いずれも8枠の単勝率・複勝率が最高値です。1400mは1枠の複勝率14.7%に対して8枠が23.6%と約9ポイント差で、全コースの中でも差が大きい部類です。

1800mは少し異なり、5〜6枠あたりがピークで7〜8枠はやや下がります。中間枠が好走しやすい傾向です。

京都競馬場

京都競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

1200mの外枠有利が際立っています。7枠の単勝率が11.3%と突出しており、複勝率も7枠25.5%・8枠25.2%です。1〜5枠の単勝率が3〜7%台なのに対し、7枠だけ二桁に達しています。ただしサンプル数は各枠260〜330程度で、ばらつきが大きい可能性もあります。

1400m(芝スタート)は途中の上下が大きいものの、8枠が最も高く全体としてはやや外枠寄りです。1800mは5〜6枠がやや高い程度でフラットに近い形です。

中京競馬場

中京競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

1400m(芝スタート)は1枠16.4%から8枠22.2%へ緩やかに上がっており、やや外枠寄りの傾向です。一方、1200mと1800mはジグザグで方向性が読み取りにくく、フラットに近い形です。

新潟競馬場

新潟競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

1800mは1枠の複勝率16.2%から5枠の26.2%まで大きく上がり、6枠以降はやや落ちます。中間〜外枠が好走しやすい傾向です。単勝率も5枠が9.5%で最も高くなっています。

1200m(芝スタート)も1〜2枠が17%台、6枠以降が21〜24%台と、外枠寄りの傾向が見えます。

小倉競馬場

小倉競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

1000mは1枠の複勝率が27.4%と非常に高く、外枠に向かって下がる傾向です。ダートの中では珍しく内枠有利のパターンが出ています。小倉1000mは直線のみのコースで、コーナーがないため砂被りの影響が相対的に小さいのかもしれません。

1700mは6枠がやや高い程度で、全体としてはフラットに近い印象です。

福島競馬場

福島競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

1150m(芝スタート)はばらつきが大きく、8枠が複勝率26.6%で突出する一方、7枠は14.9%と最低値です。隣り合う枠でこれほど差がつくのはサンプル数(各枠290〜335程度)の影響もあると思われます。

1700mはフラットで、枠番による大きな偏りはありません。

函館競馬場

函館競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

ダート1700mの1距離のみです。1枠の複勝率が30.9%で全体を通じて最も高い値になっていますが、4枠が17.7%まで落ちるなど、枠ごとのばらつきが大きくなっています。各枠のサンプル数は181〜360と少なめで、安定した傾向を読み取るのは難しそうです。

札幌競馬場

札幌競馬場 ダート:枠番別 勝率・複勝率

こちらもダート1700mの1距離のみです。2〜3枠が低く、5〜6枠が高い形で、中間〜外枠がやや有利に見えます。6枠の複勝率26.3%が最高値です。函館と同じく各枠241〜478のサンプル数で、枠ごとの振れ幅は大きめです。

全体の傾向

各競馬場のグラフから読み取れる傾向をまとめます。

競馬場距離傾向
東京1600m★外側が有利
東京1400m / 2100mフラット
中山1200m★ / 1800m外側が有利
阪神1200m / 1400m★外側が有利
阪神1800m外側がやや有利
京都1200m外側が有利
京都1400m★外側がやや有利
京都1800mフラット
中京1400m★外側がやや有利
中京1200m / 1800mフラット
新潟1200m★ / 1800m外側がやや有利
小倉1000m内側有利(珍しい)
小倉1700mフラット
福島1150m★ばらつき大
福島1700mフラット
函館1700mばらつき大
札幌1700m外側がやや有利

「外側が有利」が出ているのは東京1600m・中山・阪神1200m/1400m・京都1200mです。一方、中京・小倉・福島・函館ではフラットかばらつきが大きく、ダート=外枠有利とは一律に言えない結果です。

芝スタートの距離

芝スタートの距離(★)は、外枠有利の傾向が特に顕著なものと、そうでないものに分かれました。

  • 外側が有利: 東京1600m、阪神1400m、中山1200m
  • 外側がやや有利: 新潟1200m、京都1400m、中京1400m
  • ばらつき大: 福島1150m

芝スタートだから必ず外枠有利が強まるというわけではなく、競馬場によって異なるようです。この点は芝スタートのダートでも確認した通りです。

距離との関係

同じ競馬場でも距離によって傾向が変わるケースがあります。

  • 東京: 1600mは外側が有利だが、1400mと2100mはフラット
  • 阪神: 1200mと1400mは外側が有利だが、1800mは中間枠がピーク
  • 小倉: 1000mは内側有利、1700mはフラット

短距離ではコーナーが少なく直線的な展開になりやすいこと、長距離ではコーナーの多さやペース配分が影響することなど、距離ごとにレースの構造が異なることが背景にあると思われます。

ダートの枠順の有利不利は「外枠が有利」という一般論では捉えきれず、競馬場と距離の組み合わせで見ることが重要なようです。

本記事の集計は、原則として 2021〜2025 年の JRA レースの公開データに基づいています。集計条件や計算式は記事中に明記していますが、データの集計や解釈に誤りがある可能性もありますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。

本記事は馬券の購入を推奨・助言するものではありません。詳しくは About および プライバシーポリシー をご覧ください。

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